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3Dプリンター
- 公開日:2022.3.23
- 更新日:2024.2.2
3Dプリンターを使ったアクセサリーの作り方!指輪やピアス作りに注目!
3Dプリンターでアクセサリーを作ってみたいけれど「私に作れるのかな…?」と疑問に感じて体験していない方は、これを機会にものづくりに挑戦してみてください。
この記事を読めば、誰でも簡単に3Dプリンターでアクセサリーが作れるようになります。ものづくり初心者の方でも、3Dデータをダウンロードして製造工程を外注すればアクセサリーが作れるからです。もちろん、3Dプリンターを購入すれば、アクセサリーの自作ができます。
今回は初心者から上級者の方が、3Dプリンターでアクセサリー作りが楽しめる方法をまとめました。ぜひ、ものづくりに興味がある方は参考にしてください。
ページコンテンツ
3Dプリンターで作れるアクセサリー
3Dプリンターを使用すれば、ピアスや指輪などのアクセサリーが作れます。ここでは、日本最大級のハンドメイド・手作り通販サイト「minne」で販売されている人気のアクセサリーをご紹介します。どれもオシャレであるため、3Dプリンターアクセサリーの作り方として参考にしてみてください。
ブローチ
ペンギンのイラストをCADソフトで作成して、3Dプリンターで印刷した商品です。模様の変わり目でフィラメントを変えることで、立体的なブローチが作れます。アクリル素材のブローチとは違う魅力があります。シンプルなカバンに付けるとワンポイントになってカワイイです。
ピアス
毛糸の糸で作られたような柔らかな印象の花のイヤリングです。ふっくらとしたカーブで作られた花モチーフは3Dプリンターだからこそ作れる形状です。ナイロン(ポリアミド)素材で作っているため、やさしい質感になっています。
ネックレス
はじける花をイメージしたネックレスです。3Dプリンターで立体的にデザインすることで個性的な印象に仕上がっています。個性的なネックレスですが、色をホワイトにすることで、どのようなコーディネートとも合わせやすくなります。
ストラップ
3Dプリンターで作ったソフトクリームの携帯ストラップです。コーン部分の色を変えて、好きな友達とお揃いで持つとカワイイです。ソフトクリームの3Dデータは、オープンデータとして公開されており、誰でもダウンロードして利用できます。
アクセサリーを3Dプリンターで作るメリット
アクセサリー作りは、ハンドメイドや外注などの方法でも行えます。さまざまな方法がありますが、3Dプリンターでアクセサリーを作ると次のようなメリットがあります。
誰でも簡単にアクセサリーが作れる
3Dプリンターでアクセサリーを作る方法は簡単です。シルバーアクセサリーの場合は「デザイン」「3Dプリンティング」「鋳造」の流れで作りますが、各工程を簡略化できます。
- デザイン:オープンデータをダウンロードする
- 3Dプリンティング:代行サービスを利用する
- 鋳造:代行サービスを利用する
そのため、誰でも簡単にアクセサリー作りが楽しめます。
多品種少量生産ができる
3Dプリンターでアクセサリー作りをすれば、多品種少量生産ができます。ピアスや指輪、ストラップなど、あらゆるアクセサリーが3Dプリンターで作れます。多品種少量生産の特徴を活かして、ジュエリー販売などの物販でビジネスをする方も増えてきています。
デザイン性の高いアクセサリーが作れる
3Dプリンターは微細な設計を忠実に出力できます。そのため、デザイン性の高いアクセサリーが作れます。また、ポリエステルやナイロンなど豊富な種類のフィラメント(材料)が使用できるため、デザインだけでなく素材にもこだわれます。
強度が高いアクセサリーが作れる
3Dプリンターで使用するフィラメント(材料)には、豊富な種類があります。アクセサリーにどの程度の強度が必要かで素材を選べることもメリットとなっています。
TPU | ゴムやホースのような弾力がある素材 |
PLA | 熱収縮や反り等に強い3Dプリンター初心者でも扱いやすい |
ABS | アクセサリーの表面を磨いたり塗装したりできるカラーバリエーションが豊富 |
PETG | 丈夫で耐久性が強い衝撃に強い |
3Dプリンターの素材に関して詳しく知りたい方は「3Dプリンターで使える素材とは?種類と特徴を徹底解説します【対応表あり】」をお読みください。
低価格でアクセサリーが作れる
3Dプリンタープリンティングの外注費用の相場は以下の通りです。3Dプリンターで自作すれば、低価格でアクセサリーが作れます。3Dプリンティングの費用が抑えられて、後の加工を専門業者に直接依頼することで、製造原価が安く抑えられます。
作業工程 | 外注 | 自作 |
3Dデータ制作 | 50,000円~ | – |
3Dプリント | 4,000円~ | 300円~1,000円 |
後加工・鋳造 | 30,000円~ | 3,000円~ |
合計 | 84,000円~ | 3,300円~ |
アクセサリーを3Dプリンターで作る方法
3Dプリンターでアクセサリーを作る方法は次の通りです。
- 3Dデータを作成する
- 3Dプリンティングする
- サポート材を除去する
- アクセサリーを鋳造する
- アクセサリーを研磨して仕上げる
今回は、シルバーアクセサリーの製作工程について解説します。
1.3Dデータを作成する
最初にアクセサリーの3Dデータを作成していきます。データの作成方法には2通りあります。
- 3DCADを使用する
- オープンデータをダウンロードする
3DCADが操作できなかったり、アクセサリーのデザイン案が思い浮かばなかったりする方でも、オープンデータを使用すればものづくりが楽しめます。初心者の方はオープンデータをダウンロードして、3Dプリンターを楽しんでみてください。
2.3Dプリンティングする
データを作成したら、3Dプリンティングを行います。3Dプリンティングの方法も2通りあります。
- 3Dプリンターで造形する
- 代行サービスを利用する
データを3Dプリンターに読み込めば、自動出力でアクセサリーが作れます。そのため、3Dプリンティングの費用を抑えたい方は、3Dプリンターを1台購入することをおすすめします。
3.サポート材を除去する
アクセサリーに付いたサポート材は取り除いてください。サポート材は大まかに取り除くだけでは、鋳造に悪影響が出て品質が悪くなります。そのため、キレイに取り除いて必要に応じて研磨しましょう。
サポート材をキレイに取り除きたい方は、水で解かせる水溶性サポート材を使用することをおすすめします。
サポート材について詳しく知りたい方は「3Dプリンターのサポート材とは?種類から付け方のポイントまで解説!」を参考にしてみてください。
4.アクセサリーを鋳造する
アクセサリーの模型を参考にして、シルバーアクセサリーを作る場合は鋳造(型づくり、金属の流し込み、解体)しなければいけません。鋳造は遠心分離機や加熱器が必要になるため、自宅で行うのは現実的ではありません。このような場合は、鋳造を外注依頼しましょう。1個から対応してくれる業者が存在します。
5.アクセサリーを研磨して仕上げる
シルバーアクセサリーが届いたら、ヤスリを使用して研磨していきます。荒削りをして不要な部分を取り除き、その後に細部を研磨して滑らかな仕上がりにしていきます。ヤスリを使用して研磨ができますが、電動ルーターを使用すれば研磨時間が簡略化できて便利です。
アクセサリー用の3Dプリンターを選ぶ際のポイント
3Dプリンターでアクセサリーを作る方法には、
- 代行サービスを利用する
- 3Dプリンターを購入してものづくりをする
の2つの方法があります。
3Dプリンターを購入して、アクセサリーづくりを楽しみたいという方は、正しく機種を選びましょう。機種選びを間違えてしまうと、ものづくりが難しく感じてしまうので注意してください。ここでは、アクセサリー専用の3Dプリンターを選ぶ際のポイントをご紹介します。
造形方式が「光造形方式」の機械を選ぶ
光造形方式とは、液体の光硬化樹脂(レジン)にUVライトやレーザーを照射し一層ずつ硬化、積層していきます。このような仕組みの造形方法のため、以下のようなメリットがあります。
[光造形方式のメリット]
- 造形スピードが速く複数の造形を同時に行える
- 熱収縮が起きにくいため、造形精度が高い
- 積層痕が目立たずに、滑らかな表面の仕上がりになる
- アクリル樹脂を使用すれば透明度の高い造形物が製造できる
- 大型の3Dプリンターを使用すれば、大きなアクセサリーが作れる
XY解像度や積層ピッチの精度が高いものを選ぶ
アクセサリーの品質にこだわりたい方は、「XY解像度」「積層ピッチ」の性能の高さを確認してください。
XY解像度(DPIやmm) | (DPIの場合)数値が高いほど高性能(mm)数値が小さいほど高性能 |
積層ピッチ(㎛) | 数値が小さいほど高性能 |
※商品の詳細情報に記載されています。
造形スピードが速いものを選ぶ
3Dプリンターでアクセサリーを大量に生産したい方は、造形スピードが速いものを選ぶとストレスが軽減されます。しかし、造形スピードが速いと造形精度が落ちてしまう恐れがあるので注意してください。
近頃は高精度と高速性の両方を実現した機種も登場してきていますが販売価格が高いため、「価格」「精度」「造形スピード」の3点に納得できる機種を選んでください。
展示会で操作性を事前に確認しておく
3Dプリンターの機種に応じて操作性が変わります。
- 3Dプリンターへデータを送信する方法
- 3Dプリンターのタッチパネルの操作方法
などは、ものづくりを楽しむためにも必ず確認しておきましょう。3Dプリンターのショールームや販売代理店にお問い合わせをすれば、さまざまな機種を操作させてもらえます。3Dプリンターを購入した後に後悔しないためにも、操作してみることをおすすめします。
サポート体制が優れた販売店で購入する
3Dプリンターの操作方法がわからなかったり、機器が故障してしまったりしたときサポート体制が充実している販売店と連絡が取れると安心です。そのため、3Dプリンターの安さだけで判断せず、サポート体制が充実している販売店で3Dプリンターを購入しましょう。
アクセサリー作りにおすすめの3Dプリンター「Adventurer5M Pro」
Adventurer5M Proは完全密閉型のデザインにより、安全かつ迅速にクリエイティブなモノづくりを行うことができます。自動レベリングやノズルを簡単に交換する事ができる為、3Dプリンターが初めての方でも気軽にモノづくりが楽しめます。
モデル名 | Adventurer5M pro |
プリント方式 | 熱溶解積層方式(FFF) |
プリント最大サイズ | 220 × 220 × 220mm |
積層ピッチ | 0.1~0.4mm |
精度 | ±0.2mm |
造形 | 10 – 300mm/s |
最高ノズル温度 | 280℃ |
最高プラットフォーム温度 | 110℃ |
対応フィラメント | PLA / PETG / TPU(0.4mmノズル) ABS / ASA / PLA-CF / PETG-CF(0.6mmノズル) |
エアフィルター | 内部循環+外部循環(HEPA13+活性炭) |
動作音 | 通常:55dB / 静音モード:50dB |
保証 | 1年 |
3Dプリンターアクセサリー作りでよくある質問
3Dプリンターでアクセサリーを作る方法は理解して頂けたと思います。最後にものづくりを楽しんでもらえるように、当社に寄せられるよくある質問をご紹介します。
Q.アクセサリーはどの程度の価格で作れますか?
3Dプリンターでアクセサリーを作る場合の費用は、
- どのようなアクセサリーを作るのか
- どのようなフィラメント(素材)を使うのか
- サポート材の使用量はどれくらいなのか
により異なるため、一概にはいえませんが、300円から1,000円程度で作ることができます。
Q.アクセサリーデータがダウンロードできるサイトはありますか?
アクセサリーデータは、以下のサイトからダウンロードできます。
- Thingiverse:ユーザーが作成したデザインファイルの共有専用サイト
- Shapeways:3Dプリンターデータの売買サイト
- Yeggi:3Dプリンターデータを横断検索できるサイト
その他にも、さまざまなサイトでアクセサリーデータは取得できます。ダウンロードサイトについて知りたい方は「3Dプリンターの設計図がダウンロードできる!おすすめサービス7選」を参考にしてください。
Q.おすすめのCADソフトはありますか?
アクセサリーデザインにおすすめのCADソフトには、以下のようなものがあります。
- Rhinoceros:拡張性や自由度、価格、モデリングなどのバランスがとれたCADソフト
- MATRIXGOLD:世界で圧倒的なシェアを誇るCADソフト
- COUNTER SKETCH:CAD技術が必要ない画期的なデザインツール
その他にも、さまざまなCADソフトがあります。CADソフトについて詳しく知りたい方は「3Dプリンターのデータ作成におすすめのフリーソフトをご紹介!」を参考にしてください。
まとめ
3Dプリンターを利用すれば、ピアスやネックレス、指輪などのアクセサリーが作れます。自分で1から作る方法もあれば、データや代行サービスを利用する方法もあるため、初心者から上級者まで3Dプリンターでものづくりが楽しめます。
ぜひ、3Dプリンターでアクセサリーを作りたいとお考えの方は、これを機会にものづくりに挑戦してみてくださいね。