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3Dプリンター
- 公開日:2023.3.28
- 更新日:2023.3.28
3Dプリンターの値段の相場とおすすめ機種!価格帯別で徹底解説!
3Dプリンターとは、3次元のデータを読み込み、立体的な物体を作成できる機器のことです。機器によって造形の仕組みや対応する材料だけでなく、本体価格も大きく違いがあります。
初めて3Dプリンターの導入を検討している方からすれば、本体価格の相場や、価格帯ごとにどのような性能を有しているのかを知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、一般的に多くラインナップされている熱溶解積層方式3Dプリンターの相場と、価格帯ごとのおすすめ機種を徹底解説します。
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3Dプリンターの値段の相場について解説
3Dプリンターは、熱で溶かした材料を積み重ねて造形する「熱溶解積層方式」と、材料に紫外線を照射して固めていく「光造形方式」の2種類が代表的です。
今回は、ラインナップされている種類が多く、初心者でも扱いやすい「熱溶解積層方式」の3Dプリンターの相場についてご紹介します。
熱溶解積層方式の3Dプリンターの相場は、家庭用だと5万〜20万円あたりが相場です。一方、造形物の品質が高く、幅広い材料に対応できる業務用の場合、おおよそ30万円以上の費用がかかります。
なかには3万円前後のモデルも販売されていますが、価格が安すぎるモデルは、造形スペースが筐体に覆われていないモノが多く、印刷時に騒音が気になったり、温度変化により正しく造形しにくいなどの注意点があります。
3Dプリンターは、価格が高ければ高いほど機能や品質に優れているとは限りません。同等の性能を有するモデルでも価格差があるので、性能をよく確認し、比較検討してから選ぶようにしましょう。
10万円以下のおすすめ3Dプリンター
ここからは、FLASHFORGEの熱溶解積層方式3Dプリンターの価格帯別おすすめ品を紹介します。
はじめに10万円以下で購入できる3Dプリンターを2機種見てみましょう。
①Adventurer3(49,500円)
Adventurer3は、価格が5万円以下とお手頃で、3Dプリンター初心者の方におすすめのモデルです。
これまで数千台販売してきた実績のある熱溶解積層方式3Dプリンターのため、トラブルがあった場合でも、FAQページが充実していてスムーズに解決できます。
また、1年保証付きなのも嬉しいポイントです。FLASHFORGEでは、万が一トラブルがあった場合、いつでもメールや電話によるサポートに対応しています。
本体は、2.8インチの日本語タッチパネルの搭載により、初心者でも安心して使えます。本体サイズは388×340×405mmとコンパクトで、設置スペースを取りません。稼働音も45デシベルと静音性に優れています。
ノズルはワンプッシュ操作で取り外しが可能。フィラメントの目詰まりなどのトラブルや、メンテナンスの際の利便性を向上しています。
<Adventurer3のスペック>
本体サイズ | 388 x 340 x 405mm |
最大造形サイズ | 150 x 150 x 150mm |
プラットフォーム | 曲がるホットプレート(100度まで加熱可能) |
プリント速度 | 10-100mm/s |
ノズル径 | 0.4mm(0.3mm/0.6mm交換可能) |
対応フィラメント | ABS / PLA / ASA / PETG / PETG-CF / PC / PC-ABS / PPGW |
保証 | 1年 |
本体価格(税込) | ¥49,500 |
②Adventurer4(98,450円)
Adventurer4は、大きなサイズのモデルを造形したい方におすすめの熱溶解積層方式3Dプリンターです。最大造形サイズは220×200×250mmと、Adventurer3に比べて3.2倍の大きさを実現しています。
タッチパネルも4.3インチと大きく、タッチ感度もよいことから、初心者でも扱いやすい設計です。本体は側面や窓の計3面から出力の様子を確認できるため、トラブルが発生したときでも対応がスムーズに行えます。
ここでAdventurer4の導入事例についてご紹介します。
ロボット製作に取り組む、立命館大学情報理工学部のプロジェクト団体「Ri-one」では、機械加工だと製作が難しい、複雑な形状の部品を作成するためにAdventurer4を導入されました。当モデルの造形サイズが大きい点も魅力で、選定の決め手となったとのことです。
上の写真は、Adventurer4で造形した部品の一例です。今までアルミで作成していたのを、PLAフィラメントで印刷することで、スムーズな動作を実現しています。
また、京都産業大学の情報理工学部でも、ファブスペースにてAdventurer4を2台導入し、大学の授業や研究に活用されています。
立命館大学と京都産業大学のFLASHFORGEの3Dプリンターを導入した事例の詳細については、以下の記事にてご紹介しています。
参考記事:自律移動ロボット製作に3Dプリンターを導入!複雑な形状部品や試作製作に活用
参考記事:ダンゴムシ研究に3Dプリンター「Creator4S」を活用|京都産業大学
<Adventurer4のスペック>
本体サイズ | 500 x 470 x 540mm |
最大造形サイズ | 220 x 200 x 250mm |
造形精度 | ±0.1mm |
最大プラットフォーム温度 | 110度(マグネット式) |
XY軸移動速度 | 10-150mm/s |
ノズル径 | 0.4mm、240度まで(265度高温ノズル付属)ワンプッシュ交換可能 |
対応フィラメント | ABS / PLA / ASA / PETG / PETG-CF / PC / PC-ABS / PPGW |
保証 | 1年 |
本体価格(税込) | ¥98,450 |
10万~50万円のおすすめ3Dプリンター
次にFLASHFORGEが取り扱っている、10万〜50万円のおすすめ3Dプリンターを2機種ご紹介します。
どちらのモデルも、同等な性能を有する3Dプリンターと比べて、優れたコストパフォーマンスを実現しています。
①Creator3 Pro(330,000円)
Creator3 Proは、カーボン配合フィラメントに対応した、多様な印刷ができる熱溶解積層方式3Dプリンターです。
当モデルは、ステンレスノズルや超硬ノズルの取り付けが可能で、一般の3Dプリンターでは取り扱いが難しい、PA-CFなどのカーボン配合フィラメントを出力できます。カーボン配合フィラメントは、強度に優れているほか、積層痕が目立ちにくいなどの特徴を有しています。
ヘッドは、左右独立して稼働するデュアルヘッドを採用。色違いの印刷や、左右対称のモデルを同時に印刷するなどの、幅広い使い方に対応します。片側のヘッドに溶性サポート材のフィラメントを使用すれば、複雑な形状のモデルを造形することも可能です。
Creator3 Proは、多機能でありながらも、本体価格が330,000円(税込)まで抑えられている点も魅力です。同等の性能を有する3Dプリンターに比べて、コストパフォーマンスに優れています。
帝京大学理工学部機械・精密システム工学科の学生フォーミュラチーム「帝京フォーミュラプロジェクト」では、マシンの部品を作成するために、Creator3 Proを導入されました。
Creator3 Proは、最大造形サイズが300×250×200mmと大きいため、ステアリングやインジェクターマウントの製作を可能にしています。また、カーボン配合フィラメントの使用により、上図のステアリングような滑らかな形状に仕上げられることも、高い評価を得ています。
帝京大学での3Dプリンター導入事例の詳細は、以下の記事にてご紹介しています。これから導入を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
<<3Dプリンターで製作したステアリング搭載の学生フォーミュラカーが見事完走|帝京フォーミュラプロジェクト
<Creator3 Proのスペック>
本体サイズ | 627 x 485 x 615mm |
最大造形サイズ | 300 x 250 x 200mm |
造形精度 | ±0.2mm |
最大プラットフォーム温度 | 120℃ |
XY軸移動速度 | 10-150mm/s |
ノズル径 | 0.4mm(0.6mm/0.8mm)/ 320℃ |
対応フィラメント | PLA / ABS / PA / PC / PVA / HIPS / PETG / PETG-CF / PA-CF / TPU(0.8mmノズル使用時) |
保証 | 1年 |
本体価格(税込) | ¥330,000 |
②Guider3(495,000円)
Guider3は、高速かつ大型サイズの印刷を実現した熱溶解積層方式3Dプリンター。250mm/sの高速印刷により、スムーズに造形物を作成したい場合におすすめです。
本体サイズは496×436×696mmとコンパクトながらも、最大造形サイズは300×250×340mmと大きく、大型モデルの造形に適しています。
ノズルセットはフィラメントの送り出し部分にダブルギアを採用し、ノズル詰まりのトラブルを軽減。ノズルは320℃までの加熱に対応し、オーソドックスなABSやPLA素材以外に、エンプラ素材のPCやPAを用いた印刷も可能です。
プラットフォームは水平検知を自動で行うレベリングセンサーを搭載し、レベリング作業をスムーズに行えます。
<Guider3のスペック>
本体サイズ | 496 x 436 x 696mm |
最大造形サイズ | 300 x 250 x 340mm |
造形精度 | ±0.15mm(造形サイズが100mm未満)±0.002mm/mm(造形サイズが100mm以上の1mmあたりの誤差は±0.002mm)例:造形サイズが110mmの場合±0.22mm |
最大プラットフォーム温度 | 110℃ |
XY軸移動速度 | 10-250mm/s |
ノズル径 | 0.4mm(0.6mm/0.8mm) |
対応フィラメント | ABS / PLA / PC / PA / ASA / PETG / PA-CF / PLA-CF / PETG-CF |
保証 | 1年 |
本体価格(税込) | ¥495,000 |
3Dプリンター導入前のよくある質問
最後に、3Dプリンターを導入する前にお客様からよくいただく質問について回答いたします。
3Dプリンターを選ぶ際に見るべきポイントは?
3Dプリンターを導入する際には、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 3Dプリンターの造形方式
- 使える材料
- 最大造形サイズ
- 搭載している機能
- 価格
3Dプリンターは、オーソドックスなタイプとして「熱溶解積層方式」と「光造形方式」の2種類があります。3Dプリンター初心者の方や、趣味で使用する方は、比較的安全に扱える熱溶解積層方式がおすすめです。3Dプリンターは、造形方式や機器によって使える材料が異なります。材料が違うと、造形のしやすさや造形後の強度などにも違いが表れるので注意が必要です。
大型のモデルを造形するのであれば、最大造形サイズの大きいモデルを選びましょう。効率よく造形を行いたいのなら、便利な機能を搭載しているかも確認してみてください。価格は、リーズナブルな3Dプリンターだと10万円以下での購入が可能です。高い品質を求める方や、幅広い材料に対応したい方は、30万円以上のモデルも検討してみましょう。
3Dプリンターの選び方について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
3Dプリンターのランニングコストはいくらかかる?
ここでは、一例として当社の人気モデルである「Adventurer3」のランニングコストについてご紹介します。
①材料費
- 500gのPLA、ABSフィラメントの価格:3,000円程度
②消耗品
- ノズルの参考価格:5,000円程度
- プラットフォーム:3,000円程度
- エアフィルター:1,500円程度
材料については、オーソドックスかつ安価であるPLAとABSの価格を記述しています。
消耗品のなかでもノズルは詰まることがあるため、使用状況や頻度によっては定期的に交換する必要があります。
3Dプリンター本体に万が一機器にトラブルがあった場合でも、購入してから1年間は無償保証が付いているので、安心してご利用いただけます。
まとめ
3Dプリンターの相場は、家庭用で5万〜20万円程度、業務用で30万円以上が目安です。
FLASHFORGEの家庭用3Dプリンターのおすすめである、Adventurerシリーズは、10万円以下と低価格ながらも、品質のよさと扱いやすさから人気があります。
業務用のCreator3 Pro、Guider3の3Dプリンターにおいても、同等の性能を有するモデルに比べてコスパがよいほか、強度に優れたカーボン配合フィラメントなどの材料に対応できる点が魅力です。
もし、3Dプリンターの実機を見てみたい、触りたいという方は、大阪と東京で開催しているショールームをご利用ください。当社のスタッフが、お客様の用途や予算に合ったモデルをご提案いたします。
ショールームの詳細およびご予約については、以下のページからご確認いただけます。ぜひお気軽にご利用ください。